お教室について

KAWAIのグランドピアノGS-30を使用。歴代のカワイのグランドピアノの中でも極めて華やかな音色を奏でます。
ピアノのおけいこだけではなく、視唱、リズム打ち、読譜等のソルフェージュも総合的に組み込んだレッスンをしていますので、小学生では学校の音楽の授業で困らないよう基礎的な音楽の知識を自然に会得していきます。


当お教室は未就学児は5歳のお誕生日を過ぎてからお受けしています。


「他では3歳、4歳からグループレッスンを行っていますが、絶対音感を養うのに5歳では遅くないですか?」

私は音大卒業後、大手音楽教室で実際にグループレッスンを指導した経験から、4歳、5歳のグループレッスンはメリットよりデメリットのほうが多いことを痛感しました。
絶対音感と良く言われますが、音感が良い事と絶対音感は違います。絶対音感とは、例えばチャイムの音を聞いた時に普通の人はピンポン♪のように聞こえるのが「ソの#とミ」というように音そのもので識別できてしまう能力です。絶対音感のメリットとしては、バイオリンなど弦楽器をやる人であればチューナーなど使わずに自分で調弦が出来る、耳で聴いて瞬時に音がわかるのでいわゆる耳コピが簡単に出来るというような事には大変役立ちます。

音楽をやっているから絶対音感を獲得できるものでもなく、本人の生まれつきのものなので、ピアノや楽器をやっていなくても絶対音感を持つ人はいますし、音大時代の同級生で絶対音感があるという人は1人いたかどうかだったと思います。音楽をやって音感が身につくのは相対音感と言って、主旋律にハモれたり、知らない曲でも最初の1音を鳴らせば譜面を見て音程を正しく歌えたり、いわゆる音痴ではない音程、音感が良いことです。こちらは鍛えれば精度が上がります。

大手の音楽教室には3歳コース、4歳、5歳コースなど、小さいうちからグループレッスンを行っています。私の就職した年からなんとオムツの取れていない1歳、2歳といったコースも増設されました。1歳、2歳コースは担当していませんでしたが、担当していた先生からはとまどいや葛藤の声が聞かれました。なぜこうした早期からグループレッスンでの音楽教育を打ち出すのでしょうか?なぜなら、グループレッスンのほうが効率よく収益があがるからです。30分1人を個人レッスンをするより、人数が多ければ多いほど同じ時間でより多くの収益が上がります。
多くの生徒さんは受験勉強のため、小学校3年4年生になると塾が忙しくなりピアノを辞めていきます。するとお教室に通うのはほんの数年。6歳から始めて数年で終わるよりは赤ちゃんの頃から教室に来て長く通ってもらいたいので、早期音楽教育を打ち出していると言って良いでしょう。

大手のお教室のグループレッスンでは

●3歳のグループレッスンでは遊びながら皆で手をたたいたり音楽に乗ってかけっこをしたりと、幼稚園のお遊戯のようなリトミックのような指導を行います。これはおうちでもピアノの曲を流して音楽に触れさせたり、お母様が童謡を歌って教えてあげたり一緒に手拍子をしたり、今はYouTubeなどもあるので工夫次第でご自宅でもできると思います。

近年ではリトミックのお教室も増えましたが、私が子供のころはリトミック教室自体全くありませんでした。リトミックは音楽に乗って体を動かして打楽器を使ったり、ロンパールーム(昔のTV番組) のような感じで音楽に乗って楽しく遊びます。お家で音楽のある環境がうまく作れないようであれば、音楽に慣れ親しむということではとても良いと思います。ただ、リトミックを習っていた子が必ずしも音感やリズム感が良かったり、歌が上手になったり、ピアノの上達が早いかというとこれはまた別の話で、音楽の才能やピアノの上達はやはり本人の素質が一番に関係します。

●4歳5歳のグループレッスンでは、キーボード、電子ピアノの前に座り、ピアノレッスンの導入のようなレッスンを行います。

「電子ピアノでレッスンをする」というのがキーワードです 。

先生が1人1人をきちんと見ることは出来ないため、指の形やタッチなどまでケア出来ません。カリキュラムに沿って生徒の出来不出来に関わらず先に進むため、生徒1人1人に合わせた指導は出来ません。幼児のグループコースを卒業すると個人のピアノレッスンなどに上がって行きますが、ここで大きな問題が起こります。

最大の問題はピアノではなくキーボード、電子ピアノでずっとレッスンと練習をしてきたため指の力が弱い事です。ピアノとキーボード等の電子ピアノでは鍵盤の重さが全く違います。グループで何年も指の形を注意されず、自分のクセで軽い鍵盤を弾いてきたので、いきなり重いピアノに変わると鍵盤を下までしっかり押すことが出来ません。

今まで軽いキーボードで指の形も注意されず弾いてきて、力を入れなくても音が出ていたため、ピアノでも同じ指の力で早く弾きたがります。ピアノを弾くうえで致命的な打鍵の弱さの「ふわふわ弾く」という状態です。ピアノはしっかりとした打鍵で、指が出来ていないと力強いffや繊細なppの音が出せず、早いパッセージは指が転んでしまって弾けません。「腕の力を抜いて、指先を立てて鍵盤を下まで押して、しっかりした音を出して弾きなさい」とピアノになってから急にあれこれ言われても受け入れられないのです。何年も悪い指の形で弾いてきた自分の癖を直すのは、幼児には容易ではありません。理解力の上がる6歳になって1からピアノで個人レッスンを受けた子のほうが難なく良い指の形が身につき、悪い癖がつかずにスムーズに進みます。

楽器の習得には個人レッスンが基本です

上記の理由から、当お教室ではピアノの個人レッスンを軸にしています。グループレッスンではみんなと会えるといった楽しさや競争意識などは培われますが、指のことを考えるとデメリットのほうが多いのです。そして私がそうだったように、大手の音楽教室では幼児の指導経験のない新卒の先生がグループレッスンの担当になります。

お子様が4歳くらいになり、そのうちピアノを習わせたいとお考えならば、まずは音楽のある環境を作ってあげてください。そしてリトミックなどで本人が音楽が好きかどうか?じっくり観察されてはいかがでしょうか。ピアノを奏でる先生を見ていると「私もピアノが弾きたい!」とピアノへの憧れが募ると思うので、そうなってから満を持して個人レッスンに移行するのが一番良いと思います。「とりあえず続くかわからないから、最初はグループレッスンで、家の楽器も今は軽い鍵盤のキーボードで」は個人的に1番おすすめしません。 

ちなみに私は、家で仕事をしている父がクラシック好きだったため仕事中レコードをかけていて家の中に常に音楽が流れていました。父が若い時に買ったアップライトピアノ(買ったはいいのですが弾けません)が家にはありました。
先に習っている姉と兄のように自分もピアノをやりたい!と両親に訴えましたが「6歳になったらね」と何年も待たされ、それまでレコードを聴いて「大きくなったらこの曲が弾きたい」とレコードのライナーに〇や△をつけ、待ちに待った6歳のお誕生日を過ぎてからピアノを始めました。やっと習えたことが嬉しくて、姉達に追いつきたくて、毎日日が暮れるまで練習をしていたのを今でも覚えています。

講師プロフィール

東邦音楽短期大学ピアノ科卒業
音大在学中からピアノ指導を始める。

大手ピアノ教室勤務を経て実家にてピアノ教室を開き早いもので30年以上たちました。

引っ越しを機に長年続いたお教室を移転し、2024年秋にピアノを搬送。これから目黒区碑文谷の地でお世話になります。 

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